「おしゃれフリーク」と並ぶ代表曲A1で幕を開けるサード・アルバムからは早くも風格が感じられる。現在のライヴで常に最後に演奏される事からロジャーズの思い入れの深さが伝わってくる。楽曲としての好みだけでなく、売り上げや知名度、ラップ/ヒップ・ホップに与えた影響も(冷静なプロデューサーとして)視野に入れた上で「最後に高らかに演奏する」という意図もあるのだろう。

 プロデューサー/ソングライター/ミュージシャンとしてのクリエイティヴ・ピークを録音した楽曲の質と数で推し量るならば、シークのピークは79~80年だ。プロデュース作品も含めると、この時期に彼等が発表したアルバムは実に六枚、そのどれもが名曲揃いだ。別稿で触れるが演奏者だけでなく録音スタジオの環境(エンジニア、アナログ録音の機材やノウハウ)も充実していた。